【2026年1月施行】産業廃棄物委託契約書の記載事項追加を解説

産業廃棄物委託契約書

廃棄物処理法施行規則の改正(2025年4月22日公布)が2026年1月1日に施行され、施行日以降に締結・更新する産業廃棄物の委託契約書には、廃棄物に含まれる第一種指定化学物質の名称と量(または割合)の記載が必要になりました。

ただし、対象となるのはすべての排出事業者ではなく、化管法上の「第一種指定化学物質等取扱事業者」に該当する事業者に限られます

この記事では、改正の要点、対象となる事業者、そして既に契約書を交わしている事業者向けの「契約更新チェックリスト」を解説します。

産業廃棄物の委託契約書の記載事項に何が追加されたのか(2026年施行)

今回の改正で、2026年1月1日以降に締結・更新する産業廃棄物の委託契約書には、化管法(化学物質排出把握管理促進法)で定められた「第一種指定化学物質」の名称と量(または割合)を記載することが必要になりました。

背景にあるのは、廃棄物に含まれる有害な化学物質の情報が、排出事業者から処理業者へ十分に伝わらないまま処理されるリスクです。

改正では、WDS(廃棄物データシート:廃棄物の性状や含有物質を処理業者に伝える書面)などを通じた情報伝達を促進することが狙いとされています。

出典:[環境省 報道発表(施行規則改正の公布)](https://www.env.go.jp/press/press_04498.html)

[環境省 FAQ(PDF)](https://www.env.go.jp/content/000359023.pdf)

対象は「第一種指定化学物質等取扱事業者」——自社が該当するか確認を

今回の記載義務の対象は、化管法上の「第一種指定化学物質等取扱事業者」です。

つまり、すべての排出事業者に一律で新しい記載が求められるわけではありません。

一方で、「自社が取扱事業者に該当するのか」「排出する廃棄物に第一種指定化学物質が含まれるのか」の判定は、業種や取扱量など個別の条件によります。

該当可能性の判断や具体的な記載方法については、環境省のFAQを確認のうえ、所管の都道府県・政令市や専門家(行政書士・弁護士等)への確認をおすすめします。

なお、委託契約書はもともと廃棄物処理法で記載事項が定められた法定の書面であり、マニフェスト(産業廃棄物管理票:処理の流れを追跡する伝票)とセットで排出事業者の義務の柱になっています。

基本を確認したい方は「[マニフェストとは?紙と電子の違い](https://www.gate-g.jp/column/18162/)」もあわせてご覧ください。

「第一種指定化学物質」と「特別管理産業廃棄物」は別の区分——混同にご注意を

今回の改正で登場する「第一種指定化学物質」は、名前の印象から特別管理産業廃棄物と混同されやすいのですが、この2つは根拠となる法律も、実務上の扱いもまったく別の区分です。

第一種指定化学物質

  • 根拠法 :化管法(化学物質排出把握管理促進法)
  • 何の区分か:化学物質そのものの区分(排出量の把握・情報伝達の対象)
  • 今回の改正との関係:委託契約書に名称と量(または割合)を記載する対象

特別管理産業廃棄物

  • 根拠法:廃棄物処理法
  • 何の区分か:産業廃棄物の区分(爆発性・毒性・感染性など、特に注意が必要な性状のもの)
  • 今回の改正との関係:今回の記載義務とは別の制度。委託には特別管理産業廃棄物の許可を持つ業者への依頼が必要

つまり、第一種指定化学物質を含む廃棄物が、そのまま特別管理産業廃棄物になるわけではありません。

通常の産業廃棄物として委託できるケースでも契約書への化学物質情報の記載が求められるのが今回の改正であり、一方で廃棄物自体が特別管理産業廃棄物に該当する場合は、従来どおり特別管理産業廃棄物の許可を持つ業者への委託が必要です。

お手元の廃棄物がどちらに当たるかの判定は、SDSやWDSの内容をもとに、所管自治体・専門家に確認するのが確実です。

なお、GATE株式会社が保有しているのは産業廃棄物収集運搬許可であり、特別管理産業廃棄物収集運搬許可は保有していません。

特別管理産業廃棄物に該当する廃棄物の収集運搬はお受けできませんので、該当する場合は特別管理産業廃棄物の許可を持つ業者へご依頼ください(通常の産業廃棄物についてはGATEで対応可能です)。

自社の契約書は大丈夫?契約更新チェックリスト

既に処理業者と契約済みの事業者は、次の5点を順に確認してみてください。

1. 契約の締結・更新の予定を確認する

   今回の記載が必要になるのは、2026年1月1日以降に締結・更新する契約書です。自動更新の契約も含め、直近の更新時期を洗い出しましょう。

2. 自社が化管法の「第一種指定化学物質等取扱事業者」に該当するか確認する

判断に迷う場合は、環境省FAQや所管自治体・専門家に確認します。

3. 排出する産業廃棄物に第一種指定化学物質が含まれるか調べる

使用している資材・薬剤のSDS(安全データシート)などから含有物質を整理しておくと、契約書やWDSへの反映がスムーズです。

4. 含まれる場合、名称と量(または割合)を契約書に記載できる状態にする

記載の粒度や書き方の細部は、環境省FAQの確認と所管自治体・専門家への相談をおすすめします。

5. 処理委託先と情報共有する

契約書の変更は排出事業者と処理業者の双方に関わります。

収集運搬業者・処分業者に早めに相談し、WDS等の運用も含めてすり合わせておきましょう。

なぜ契約書の整備が重要なのか——排出事業者責任との関係

産業廃棄物は、処理を委託した後も排出事業者に責任が残るのが大原則です。

許可を持つ業者と法定事項を満たした契約書を交わすことは、排出事業者が自社を守るための土台になります。

詳しくは「[排出事業者の責任とは?処分業者との責任の分かれ目](https://www.gate-g.jp/column/18826/)」、建設現場の実務については「[建築現場のゴミと排出事業者の責任](https://www.gate-g.jp/column/19926/)」で解説していますので、今回の改正対応とあわせて確認しておくと安心です。

まとめ:2026年の契約更新は「化学物質情報」もセットで確認を

廃棄物処理法施行規則の改正が2026年1月1日に施行され、施行日以降に締結・更新する委託契約書には、対象事業者(第一種指定化学物質等取扱事業者)について第一種指定化学物質の名称と量(または割合)の記載が必要になりました

●該当するかどうかの判定や記載方法の細部は、環境省FAQ・所管自治体・専門家への確認をおすすめします

●契約更新は、委託先の許可内容や運搬体制を見直すよい機会でもあります

GATE株式会社は、10都県(埼玉・東京・神奈川・千葉・茨城・栃木・群馬・山梨・長野・新潟)で産業廃棄物収集運搬許可を持ち、のべ契約社数8,800社の現場で委託契約・マニフェスト運用に日々向き合ってきました。

契約書の作成そのものや法的判断は行政・専門家の領域ですが、収集運搬の委託や委託先の切り替えのご相談は、実務経験をもとにお手伝いできます。

廃棄物の量や現場の状況が分かる写真をLINEで送るだけの無料見積りも受け付けています。

契約更新のタイミングでの委託先見直しは、お気軽にGATEへご相談ください。


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